護身術としての格闘技3(柔道)
今回は柔道を護身術として習うことについて書いていきます。
オススメ度としては★★⭐︎⭐︎⭐︎
といったところです。
まず、柔道を護身術として習うことのメリットを書いていきます。
・受け身が上手くなる
・体格が良くなる
・技がきまると大ダメージを与えることができる
・抑え込み等があるので相手を制圧したい場合には優れている
次にデメリットについて書いていきます。
・距離を取った戦いに慣れてない
・打撃の練習がない
・体格差がありすぎると技が決まらない
・打撃系の格闘技と比べて相手にダメージを与えるまでの時間が長い
・速習性がない
ここからはシチュエーションごとに柔道が護身術に有効かどうか書き分けていきます。
1.喧嘩的(武器なし、1対1)シチュエーションの場合
柔道は投げ技により相手を地面に叩きつけることで大ダメージを与えることができます。投げ技は見た目以上にダメージが大きく、相手が素人であれば偶然に受け身を取れたとしてもすぐに立ち上がることはできないでしょう。また、アスファルト等固く舗装された場所で投げ技がきまるとどんなに鍛え上げた身体でも無傷では済みません。
護身術において有効といえる柔道の技には抑え込みもあります。柔道家の抑え込みを抜けることは至難の技であり圧倒的に体格差がある等でなければほとんど不可能でしょう。
しかし、柔道は組み技である以上、打撃の距離を潜り抜けなければなりません。打撃の間合いは組みの間合いよりも広いことから相手が打撃系の格闘家である場合には間合いを潰すスピードがなければならないです。
そして、先ほど書いたとおり投げ技は大ダメージを与える以上、相手に傷害を負わせることが考えられます。運悪く相手を頭から地面に落としてしまえば、取り返しのつかない結果を招くこともあります。
2.対武器(銃を除く)シチュエーションの場合
柔道は素早く相手の懐に入り投げ技をきめるので、相手がバット等の棒状の武器を振り回す場合にはかなり有効といえます。
しかし、問題は刃物による襲撃を受けた場合です。確かに、刃物を持った相手も素早く投げてしまえば制圧できる可能性はあります。しかし、刃物による攻撃の恐ろしさは打撃の間合いでも組みの間合いでも関係なく刺さるところにあります。むしろ、組みの間合いでは見えない位置を刺されるので、より危険度が上がります。また、実際にやってみれば分かるのですが、刃物で突いてくるあるいは振り回す腕を取ることは容易ではありません。
3.リンチ(複数名の襲撃)的なシチュエーションの場合
リンチ的なシチュエーションでは、ほとんど戦うという選択肢を考えるべきではありません。戦うにしても、1人に対してほんのわずかな時間しか使うことができず、囲まれないよう動き回る必要があります。万が一にでも体勢を崩して地面に手やお尻をつく状況があれば袋叩きにあいます。
柔道は、組む→投げるという動作を用いる以上1人に対して使う時間が打撃よりも多いです。さらに、投げる場合には体勢を崩して転ぶような状況にもなることがあります。
したがって、リンチ的なシチュエーションでは柔道(組み技系格闘技全般)を使用すると袋叩きに合ってしまう可能性があります。
補足ですが、柔道は大人になってフィットネス感覚で始めることができる環境があまりないです。そして、危険な技も多いが故に柔道場の師範は厳しく、練習生も他の格闘技に比べて本気度が高いです。そういう意味で護身術として最初に始めるには少しハードルが高い印象があります。ですが、その分体力、技術は相当高いところまで鍛え上げることが可能であると思います。
参考にして頂けると嬉しいです。