護身術としての格闘技2(ボクシング)
まずは、ボクシングを護身術として習うことについて書いてみます。
オススメ度としては★★★⭐︎⭐︎といったところでしょうか。
ボクシングを護身術として習うメリットは
・体力がつき逃げ足が速くなる
・速習性が高い
・フットワーク技術が高い
・手の動きに特化する分相手の武器攻撃に敏感
・スパーリングをするので距離感などの感覚を掴みやすい
・組技系の格闘技と比較して体格差のハンデは少ない(あくまで比較的に)
といったところでしょうか。
逆にデメリットは
・パンチ以外の攻防ができない
・相手の技術が上の可能性がある(どの格闘技でも言えます。)
・組まれるとほぼ無力
等でしょうか。
ここからは、シチュエーションごとにボクシングが有効か否か考えていきたいと思います。
1.喧嘩的なシチュエーション(武器なし、一対一)の場合
あくまで、戦わざるをえないケースを念頭に置いてお話します。
メリットでも書きましたが、速習性がありますので何年も訓練を積む必要がないかと思います。
グローブをつけていないパンチは目や鼻に当たると戦意を喪失させることが可能です。また、あごに当たれば脳震盪を起こさせますので逃げるのに役立ちます。
フットワークの良い選手であれば相手のパンチをもらうリスクも格段に下がります。
ただ、気をつけたいのが喧嘩の時にはアドレナリンが分泌されているので痛みをあまり感じないことがあります。そうなれば相手はパンチをもらって戦意を喪失するどころかますます攻撃的になります。また、こちらのパンチが相手の歯に当たると拳に歯が刺さるといったリスクも生じます。相手が感染症を持ってると怖いですね。
2.対武器(銃を除く)シチュエーションの場合
組技系の格闘技に比べると、少しでも距離を取ることができるボクシングは有利です。また、相手の武器が自分の身体に接触する前に自分のパンチが相手の顔面をクリンヒットすることで逃げるチャンスを作ることもできます。
しかし、あくまで組技系の格闘技と比べて有利というだけであり、武器(特にナイフ)をもつ相手に対してパンチで応戦することはかなり危険な賭けであることに変わりありません。
3.リンチ(複数名の襲撃)的なシチュエーションの場合
ボクシングは相手を素早く倒すことが可能でフットワークをよく使う格闘技です。なので1人に対して時間をかけず囲まれる状況を作らないよう動き回りながら対処することも可能であると言えます。
しかし、これはかなり難しく、練習しないとできません。さらに、襲撃された場所が狭い場合、相手の人数が多すぎる場合、武器を持っている相手がいる場合等はほとんど不可能にちかいです。
以上、大きく3つのシチュエーションに分けて書きましたが、護身術を考える際には本来もっと具体的な状況を想定します。あくまで参考程度になればと思います。